日本の中古建機や中古フォークリフトをベトナム向けに販売するモデルは、中古乗用車の輸入よりも現実的に検討しやすい領域です。右ハンドル規制や高い特別消費税が中心論点になりやすい乗用車と比べ、建機・フォークリフトでは、HSコードごとの関税、VAT、品質検査、用途確認、販売後対応が主な確認事項になります。
ただし、「日本で安く仕入れて、ベトナムで在庫販売する」という単純なモデルは慎重に見る必要があります。現実的には、ベトナム側の実需家を先に確認し、その用途に合う機械を日本で探す流れの方が進めやすいと考えられます。
コスト構造は乗用車より読みやすい
輸入時の基本構造は、CIF価格に輸入関税を加え、その合計にVATをかける形です。フォークリフトはHS 8427、ショベル、ブルドーザー、ローダーなどはHS 8429周辺で確認されることが多く、税率は機種や仕様、原産地、分類によって変わります。
たとえば、CIFが10,000USDの中古フォークリフトで関税が0%の場合、VATを含めた輸入段階の総額はおおむねCIFの1.1倍程度になります。CIFが30,000USDの中古ショベルで関税5%なら約1.16倍、関税30%なら約1.43倍がひとつの目安になります。
実際には、検査費用、通関費用、港湾費用、国内輸送、初期整備、部品交換、販売マージン、アフターサービス費用が加わります。
規制と用途確認が重要
中古機械・設備の輸入では、製造年、技術基準、安全基準、環境基準、使用目的などの確認が必要になります。特に中古機械は、輸入後に生産活動で使用されることを前提として確認される場面があり、単なる在庫販売モデルでは実務上のリスクが出る可能性があります。
そのため、まずベトナム側の使用者、用途、必要スペック、稼働環境を確認し、その条件に合う機械を日本で探す進め方が現実的です。
販売後対応が信頼性を左右する
建機やフォークリフトの購入者は、価格だけでなく、故障時の対応、部品調達、修理先、稼働停止リスクを重視します。日本側が調達・検品・輸出支援に限定する場合でも、現地修理先や部品ルートの説明があるだけで、買い手の安心感は大きく変わります。
最低限、写真、動画、稼働確認、型式、シリアル、年式、稼働時間、エンジン、油圧、バッテリー、タイヤ、主要部品の状態を整理しておくことが重要です。
進め方の考え方
- ベトナム側の実需家を先に確認する
- 用途、スペック、予算、納期を整理する
- 日本側で候補機械を探し、状態確認を行う
- HSコード、関税、VAT、検査、通関を確認する
- 修理先、部品供給、初期不良時のルールを整理する
中古建機・中古フォークリフトは、ベトナムの現場ニーズと日本中古機械の品質イメージが合えば、十分に検討余地があります。重要なのは、在庫ありきではなく、実需家の用途から逆算して進めることです。